【気温と血圧の関係について】
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こんにちは。6月に入り、暑さを感じる日が増えてきましたね。
今回は「気温と血圧の関係」についてお話ししたいと思います。
一般的に、夏は血圧が低く、冬は高くなる傾向があります。最近では、猛暑やエアコンの普及によって、夏特有の血圧の変動も注目されています。
🔹 ポイント①:気温が上がると血圧は下がる?
気温が上がると、血管の壁の緊張がゆるみ、血管が拡張します。また、汗をかくことで体内の水分や塩分が失われ、血液量がやや減少するため、血圧は自然と下がりやすくなります。
具体的には、気温が1℃上がると、上の血圧(収縮期血圧)が0.1~1mmHgほど下がるとされています。
冬と真夏では、個人差はありますが、3mmHg~30mmHgほどの差が出ることもあります。
そのため、降圧薬を服用している方では、夏場は薬の量を調整したり、一時的に中止する必要が出てくる場合もあります。自己判断せず、血圧の記録をつけて、診察時にご相談ください。
🔹 ポイント②:急な温度変化と自律神経の乱れ
炎天下から冷房の効いた室内に入るなど、急激な温度変化を繰り返すと、自律神経が乱れやすくなります。これにより、体温調節がうまくいかず、血圧が不安定になったり、一時的に急上昇することもあります。
✅ 夏の血圧変動への対策
- 外気と室内の温度差を小さくする
冷房設定は、外気との差が5〜10℃以内を目安にしましょう(例:外気温35℃なら25〜30℃程度)。 - こまめな水分補給
脱水により血液が濃縮すると、血栓ができやすくなります。
日常的に食事をしっかり摂っていれば、水やお茶で十分です。
目安は:
– 口が乾いていない
– 汗が出ている
– 尿の色が普段通り - 無理のない運動で自律神経を整える
暑い日には無理をせず、家事や室内での軽い筋トレなどを活用しましょう。継続が大切です。 - 家庭で血圧を測定しましょう
薬を調整した際や、体調が優れないときには、血圧がどの範囲にあるかを確認することが大切です。
記録を持って受診していただけると、診察がとてもスムーズになります。
🌞 最後に
これから長く暑い夏が始まります。日々の血圧管理がとても大切になる季節です。
ご自身の体調を見つめながら、無理なく過ごしていきましょう。体調に不安があるときは、どうぞ早めにご相談ください。
私たちも皆さまの健康を一緒に見守っていきます。暑さに負けず、元気に夏を乗り切りましょう!
かたやま内科クリニック 片山 恒